ごあいさつ

 

 

 

 

44 日本小児臨床薬理学会 学術集会

会長 田中 敏博

  (JA静岡厚生連 静岡厚生病院 小児科) 

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 44回目という長い歴史を誇る日本小児臨床薬理学会の学術集会を、2017107日(土)、8(日)2日間に渡り、静岡市で開催させていただくことになりました。

 

 当地での開催は、2004年に続いて2回目となります。この第31回の学術集会の際に、会長を務められた中村秀文現運営委員長のご紹介により、カナダ・トロント大学/トロント小児病院臨床薬理学部門の伊藤真也教授と初めてお話しをさせていただきました。翌年より、伊藤教授の下で4年間勉強させていただくことになりました。伊藤教授は、2010年、第37回(於:東京)の会長を務められています。

 

 伊藤教授の恩師、旭川医科大学の故吉岡一名誉教授は、1974年に「発達薬理シンポジウム」という名称で始まったこの学術集会の第1回(於:層雲峡)の会長です。以後、1989年の第16回までの間に合計7回もその大役を担われて、本学会の生みの親、育ての親であるとうかがっております。

 

本学会との深いご縁を感じながら、当地での学術集会の開催に向けて準備を進めております。歴代の会長のお名前を拝見しますと、大学の教授や小児病院の部長ばかりであることに気づきます。そのような中にあって、一般的な市中病院の、しかも常勤医が私一人という小規模の施設の一小児科医がご指名をいただきました意味を咀嚼し、テーマを「臨床薬理学~こども達の日常診療の中で~」としました。

 

自分自身がそうであったように、「臨床薬理学って何だろう?」、「大学病院や専門病院で扱われる難しい学問」と、きっと多くの医師、薬剤師、看護師、その他医療関係者が思い込んでいるのではないでしょうか。毎日のこども達の診療のあちらこちらにその種が転がり、知らず知らずのうちに誰もが関わりを持っていることを認識し、足を踏み入れ、探究を開始する、そのきっかけになるような学術集会にできればと、少しばかり意気込んでいる次第です。

 

私自身の生まれ育った地である静岡市でこの学術集会を開催できることを大変うれしく、誇らしく思います。静岡が素晴らしい所、街であることを知っていただく絶好の機会でもあり、できる限りの様々な工夫を凝らしてお迎えしたいと考えております。

 

2017年秋、多くの皆様のご来静をお待ちしております。

 

 

201610月吉日